こんにちは、不動産会社専門M&Aサポートサービス”レスマ”運営事務局です。
・不動産会社専門M&Aサポートサービス”レスマ”
・株式会社インフィニティライフ
レスマは不動産会社を専門としたM&A(事業承継、事業売却)サポートサービスですが、「不動産会社の買収に興味がある」「後継者問題を解決するために不動産会社を売却したい」といった場合は、M&Aについて知識を深めることが大切です。この記事では、不動産業界のM&Aについて、業界の動向から事例、譲渡側・譲受側のメリット・デメリットなどまで詳しく解説します。
目次
M&Aとは、Merger and Acquisition(合併・買収)の略称です。2つ以上の組織の合併や組織の売却・買収により、事業拡大や経営の多角化などを図ります。大きな企業が行うイメージがあるかもしれませんが、会社勤めの人が小規模の不動産会社を買収するパターンや、事業規模の拡大を目的に不動産会社を買収するパターンもあります。
特にレスマでは、比較的小中規模の案件を取り扱うことが多く、一人法人や、買収候補者は個人の方も多いことが特徴です。
弊社が「不動産業界」としてサポートしている業種は、主に不動産売買仲介、不動産賃貸仲介、不動産買取再販、不動産管理で構成されています。
もちろん、この業種に付随してリフォーム業や建設業など、同じ会社内やグループ内で事業を展開しているところも多く、これらも併せて対象としています。
ここからは、上記の不動産業界の市場規模やM&Aの動向などについて詳しく解説します。
経済産業省の「特定サービス 産業動態統計調査(2022年12月公表 )」によると、2022年の不動産業界の売上高は約61兆円となっており、令和2年度末の宅地建物取引業免許をもつ許認可事業者は約12.7万社となっています。
不動産事業者は微量ながらも年々増加傾向ではありますが、その一方でいまだにFAXや紙ベースでの契約が主流であったりとDXが進まない業界の1つでもあり、非常に高齢化が進んでいる業界でもあります。
不動産市場そのものは、都市部と地方部の二極化が進んでおり、さらには人口減に伴って少しずつ縮小してしまっていると言われています。
不動産業界では、主に大手企業によるM&Aが活発に行われています。各社、目的や規模などに差がありましたが、業界再編が進むにつれて、ターゲットや事業領域が拡大している企業が増えています。
不動産業界ならではの特徴として、基本的には同業界内でのM&Aが中心である、ということが言えます。これは、事業規模の拡大を目的とした買収が多いという背景が考えられます。
他業界では、異業種とのM&Aでシナジー効果を発揮することを考えた買収なども見られるのですが、不動産業界のM&Aでは、その比率がそこまで多くないように見えます。
不動産業界のM&Aの事例を2つ紹介します。ここで紹介する事例は業界の大きなニュースになるような大規模なM&Aです。これらの他にも中小企業や個人のM&Aが活発に行われています。
APAMAN社は、日本全国だけでなく、海外でも不動産賃貸仲介、管理事業を展開しており、不動産テック事業、レンタルスペース事業も営んでいる会社です。
また、マイハウス社は、茨城県内で主に不動産仲介、物件管理業を行っている企業です。
マイハウス社の顧客基盤、管理物件をこのM&Aによって取得することによる規模拡大を見込んでのM&Aだったようです。取得価格は1.8億円と公表されています。
ハウスドゥ社は全国1,000店舗の不動産仲介FCを展開し、不動産売買、リフォーム事業を展開する企業で、小山建設グループは、埼玉県草加市を中心として不動産仲介、管理、建設を行っている企業です。
ハウスドゥ社が、自社と親和性の高い事業を営む企業の買収を積極的に行っており、このお話に至ったようで、取得金額はグループ3社で約26.5億円と公表されています。
今回はこのような規模のM&A事例を紹介しましたが、こうした規模のものだけではなく、赤字企業や、1人で運営している企業案件など、M&Aも様々です。
不動産会社を売却する理由は、後継者問題の解消や譲渡対価を得て別事業に投入することなどです。不動産会社を売却するメリットについて詳しくみていきましょう。
不動産会社を売却することで、譲渡対価を得ることができます。譲渡対価には、会社の資産や顧客リスト、知的財産権なども引き継がれるため、これらの金額や数、質などが優れていればいるほどに譲渡対価が高くなります。
売却価格は、業績や管理物件数、設備などによって異なりますが、一定の評価を受けた不動産会社であれば、それなりの譲渡対価が期待できます。退職金や次のビジネスへの資金調達などに活用すれば、将来の経済的安定性の確保につながるでしょう。
中には、譲渡金0円で、撤退費用が抑えられるといったメリットがある案件もあります。譲渡金を得るだけではなく、支出を抑えることができることも、M&Aのメリットであるといえます。
不動産会社の売却によって、顧客や従業員に大きな迷惑がかからない点もメリットの1つです。不動産会社を精算する場合、すべての顧客が新たに管理会社などを探さなければならず、従業員も全員解雇となり、新たな勤務先を探さなければいけません。第三者に譲渡をすれば、サービスが継続できるため、これらの必要がなくなります。
自身が経営してきた不動産会社が残ることもメリットの1つです。多くの労力や時間をかけて経営してきた不動産会社が後世に残ることに喜びを感じる方は多いのではないでしょうか。また、過去の努力が無駄にならないことで、精神的なショックを抑えられるとも考えられます。
年齢や体調を理由に経営者の立場を退きたいと思っていても、安心して不動産会社を任せられる人物がまわりにいない場合、やむを得ず閉業することになります。第三者に売却すれば不動産会社の後継者問題を解決できます。
実際、レスマにも多くの引退を考えている不動産会社の経営者からお問い合わせをいただきます。
不動産会社の売却を検討する際は、メリットだけではなくデメリットも確認が必要です。次のデメリットを理解したうえで売却すべきかどうか判断しましょう。
不動産会社を売却する場合、譲渡先を見極めることが非常に重要です。譲渡先が自社のビジョンや理念に合致しない場合、新オーナーと顧客や従業員の相性が合わず、結果的に会社の雰囲気が悪化してしまうことがあります。そのような場合、顧客離れや従業員の退職といった可能性が高まります。
事前に買収先とビジョンを共有するとともに、買収後の運営方針などを十分に検討することが大切です。
不動産会社を売却したくとも、買収を希望する企業・個人が見つからないこともあります。会社の規模や立地条件、財務状況などによって、売却先が限られてしまう場合もあるでしょう。また、買収先の条件が自社の要望に合わない場合は、売却を断念することも考えられます。このようなリスクを軽減するためにも、M&Aの専門家に相談することが大切です。
不動産会社専門のM&Aプラットフォーム「レスマ」は、不動産会社を売りたい人と買いたい人をつなげるサービスを提供しております。アドバイザーによる全面的なサポートも可能ですので、まずはお気軽にご相談ください。
不動産会社の買収側にもメリットとデメリットがあります。まずはメリットから詳しくみていきましょう。
不動産会社の買収は、新規に不動産事業を立ち上げる場合に比べて、経営破たんのリスクを抑えることができます。新規で立ち上げる場合、施設や設備、従業員採用などを準備する必要があるうえに、顧客も一から集めなければなりません。
その地域の競合が強い場合、顧客がなかなか集まらないことも考えられます。従業員や設備、顧客とのつながりを確保できている不動産会社を買収すれば、早期の事業の安定化が見込めます。
不動産仲介業を行うためには、宅建業の免許が必要となります。宅建業の免許を取得するには、最低でも約1ヶ月の時間が必要で、約100万円の費用が発生します。もちろん、申し込みにかかる手間もかかります。
それに比べて、買収をする場合は元の会社が宅建業の免許を所持している場合、その免許を引き継ぐことができるので、その手間や時間をショートカットすることができるのです。
また、宅建業の免許は更新回数に応じて()の番号が変わりますが、歴史ある会社を買収する場合、その番号も引き継ぐことになります。顧客や取引先の信頼も獲得できる、と言えるでしょう。
既存の不動産会社を買収する場合、事前に売上高を知ることになります。それにより収益の見通しがつきやすいため、今後の事業計画を高いレベルで策定できるでしょう。収益の見通しがつかない場合、あらゆるリスクをより一層考慮しなければなりません。リスクが高くなればなるほどにチャレンジが難しくなり、事業成長にブレーキがかかります。
不動産会社の買収にはデメリットもあります。次のデメリットを踏まえて、不動産会社の買収を検討しましょう。
前経営者の影響力が強い場合、オーナーが変わると顧客や従業員の離脱が相次ぎ、事業が破たんすることになりかねません。この場合は、オーナーに引き続き運営に参加してもらい、時期を見て体制を変更することになる可能性があります。
特に中・大規模のM&Aにおいては、デューデリジェンスによるリスクの洗い出しが必要です。経営状況や財務状況、人材の質などを詳細に調査し、リスクを洗い出して対処します。
中小企業や個人のケースでは大規模なデューデリジェンスを行わないことが多いですが、リスクがないわけではないため、信頼できる経営者かどうか慎重に見極めなければなりません。
不動産会社には、業界特有の要素が多々あります。ポイントを押さえてデューデリジェンスが行えることも、レスマを利用するメリットの1つといえるでしょう。
不動産会社の買収において、人材の質は非常に重要です。顧客や従業員は、会社のネームバリューだけでなく、営業マンの人柄などを見てどの不動産会社を利用するか、選ぶことになります。買収前には、従業員の質や能力を把握することは難しいことがあります。そのため、買収後に必要に応じて人材の育成や改善に取り組むことになるでしょう。
不動産会社のM&Aを実施することを決めたものの、スムーズに進まないケースがあります。不動産会社M&Aのリスクについて詳しくみていきましょう。
不動産会社のM&Aを進める際には、適切な譲渡・譲受先を見つけることが重要です。しかし、市場環境や競合状況、譲渡条件などの要因により、希望する譲渡・譲受先が見つからない場合があります。このリスクを軽減するためには、十分な市場調査やM&Aの専門家のサポートを受けるなどの事前準備が必要です。
経営者が代わったことで雇用条件が変化する場合があります。経営効率化やコスト削減のために従業員の待遇や福利厚生が見直された場合は、従業員のモチベーションや満足度が低下し、授業の質低下が起きて顧客離れが増える可能性も否定できません。
買い手と売り手の双方の利益を考慮しつつ、M&A後の雇用条件について十分にすり合わせることが重要です。
不動産会社の社長が変わることは、その方が運営に大きく関与していた場合、顧客にとって大きな変化となります。M&Aがうまく進まなかったり、統合後にサービスの品質が変化したりすると、顧客からの印象が悪くなる可能性があります。不動産会社を続けるためにも、信頼関係の維持と授業品質の維持・向上に注力することが大切です。
企業同士によるM&Aの場合、異なる企業文化を持つ組織が統合されます。企業文化の相違により、組織の価値観や働き方に違いが生じることもあるでしょう。場合によっては、従業員の意識やモチベーションのズレ、コミュニケーションの質低下が起こります。
不動産会社のM&Aは、自分で買い手や売り手を見つけて交渉することも可能ですが、忙しい中からお互いに時間を作り、適切な形で交渉や手続きを進めることは困難です。そのため、M&Aは専門家にサポートを依頼する必要があります。
不動産会社のM&Aをプロに相談する意義について詳しくみていきましょう。
M&Aアドバイザーは、独自のネットワークやリサーチにより、条件に合った譲渡・譲受先を見つけることができます。また、成功報酬型の契約を結んでいる場合が多いため、成功報酬を受け取るために最大限の努力をすることが期待されます。
M&Aアドバイザーは、条件の調整や交渉をサポートできます。譲渡・譲受価格、支払条件、雇用条件など、さまざまな条件を専門家のアドバイスに基づいて交渉できるため、好条件で契約が成立する可能性が高まります。
M&Aアドバイザーは、契約書類の作成支援や雑務などの業務もサポートできます。契約書類には、譲渡・譲受価格、支払条件、雇用条件、保証条項などが含まれます。これらの項目に問題があると、契約後にトラブルになるでしょう。M&Aアドバイザーが書類の作成支援やレビューを行うことで、契約後のトラブルのリスクが軽減します。
不動産会社のM&Aを検討する際は、まず専門家に相談することが大切です。
不動産会社専門のM&Aプラットフォーム「レスマ」は、不動産会社のオーナーと不動産会社を買収したい人をつなげるとともに、プロのアドバイザーが条件交渉や各種契約をトータル的にサポートしております。まずはお気軽にご相談ください。